広報
2024年2月21日
「当たり前」を疑い、自分の経験と言葉で他者と共に深める場
◆哲学塾「ひらく舎」とは
眞山舎は、哲学者の金泰明氏と協力して、哲学塾「ひらく舎」は、毎月第4金曜日に複数人で集い、世の中の「当たり前」を疑い、深く考え、とことん議論する、「相互承認」と「共通了解」(*注1)の場を作りたいと思い、この企画に取り組んでいます。
日々暮らしていると、なにかを深く考える時間を取ることがとても難しいことを感じます。
家族や友人、職場の上司や同僚の言葉や、メディアで見聞きしたことに対して、違和感や怒り、悲しみを抱いたとしても、日々の忙しさの中で、どうしても深く考えずに流さざるを得ない。
今日、「共生」、「多様性」、「対話」といった言葉が、日常的に使われるようになりました。
一方で、「共生とは何なのだろうか」、「多様性とは何なのだろうか」、「対話とは何なのだろうか」という抽象的で、重々しいことを他の人と話し合う機会を取ることもできません。
しかし、それは、「ものごとが何となく当たり前」になっていくことにもつながっている気がして、私はこわいです。なぜなら、「当たり前」を「当たり前」として受け入れてしまうことは、すれ違いなどにつながるからです。
例えば、「共生社会」という言葉をとっても、「お互いが差別や偏見がなく、関わり合いながら共に暮らしていくこと」だと考えている人もいれば、「思想や信条が異なっていても、相互に干渉せず、同じエリアに存在すること」だと言う人もいます。
お互いがすれちがったまま意見を主張したとき、話が平行線になり、理解し合えずに不和だけが生まれるなんてこともたくさんあります。
しかし、人は、1人で生きることができません。だからこそ、他者と共に在るために、「共通了解」を大切にしています。
ですので、哲学塾「ひらく舎」では、哲学に詳しい人も、そうでない人も、その場に参加できるよう、「私の体験」と「私の言葉」に焦点を当てています。
お互いの「私の体験」と「私の言葉」を通じて、それぞれが共鳴したときの特別なこころの感覚。この「共鳴の体験」こそ、「共通了解」だと捉えています。
哲学塾「ひらく舎」は、共鳴が起こる場=共通了解の場を目指して、この場を開いています。
◆第2回 哲学塾「ひらく舎」の内容
時間 | 内容 | 備考 |
5min | 場の在り方について確認 | 「共通了解」と「相互承認」について、参加者の方に伺いながら場の在り方について確認しますが、「専門的知識」は必要ありません。ご自身の経験や言葉を他者と共に確かめ、深めていく場です。 |
105min | 熟議と共通了解 | ゆるやかな会話から、気になるところを質問し合い、やがてテーマが絞られながら熟議を行います。共鳴=共通了解が、熟議のプロセスで生まれるのか、最後に生まれるのかはわかりませんが、それぞれの体験や言葉を通じて、場を深めます。 |
5min | 次回の予定等の確認 | 懇親会や次回以降の予定についてお伝えします。 |
◆議論テーマの例
・(第1回)「クレーム、ケア、そして地域での暮らし - 共に居ることが難しい他者とどう共にあるか」
・(参考)「本当にすべての人間は生まれながらにして人権があるのか」
・(参考)「本当に対話は必要なのか」
・(参考)「巷にあふれている〈共生〉とはそもそも何か、だれとの共生なのか」
◆第3回 哲学塾「ひらく舎」の概要
【日時】
2024年2月23日(金)18:00-20:00
*次回は2024年3月22日(金)18:00-20:00を予定
【場所】
国立駅前くにたち・こくぶんじ市民プラザ会議室
【定員】
8名程度
【参加費】
1,000円(当日ご提供するお茶菓子や備品、懇親会などを実施するためにいただいています。ご協力よろしくお願いいたします。当日現金でおつりがないようにご準備いただけると幸いです。)
【懇親会】
企画が終了後、会場で2時間程度実施いたします。(参加希望の方はお申し込みフォームからお願いします。)
◆お申し込み方法
以下のURL(Googleフォーム)からお申込みください。
https://forms.gle/EKfHFa7jWdKANniC8
◆主催者
金 泰明 (哲学塾OWLs、大阪公立大学・人権問題研究センター特別研究員)
土屋 一登(一般社団法人眞山舎代表理事)
◆お問い合わせ先
一般社団法人眞山舎